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日本生殖心理学会では、がん・生殖医療や小児・AYA世代のがん患者の支援に関心を持つ心理士を対象とした「2024年度 がん・生殖医療専門心 理士養成講座」 ( 日本がん・生殖医療学会 共催 ) を開講いたします。

 「生殖心理カウンセラー養成講座」および「がん・生殖医療専門心理士養成講座」の、いずれかの「基礎コース」を受講された方は、各コースの「専門コース」から受講頂く事が可能です。
上記いずれかの資格認定者も、「基礎コース」の受講は免除となり、専門コースから受講いただく事が可能です。


 2024年度 ( 第8期 ) がん・生殖医療専門心理士 養成講座のご案内

2024年度 がん・生殖医療専門心理士 養成講座案内 ( PDFダウンロード )

2012年、日本がん・生殖医療学会の設立を契機に、若年がん患者に対する妊孕性温存治療 ( がん・生殖医療 ) が普及しつつあります。2013年 ASCO ( 米国臨床腫瘍学会 ) 改訂ガイドラインでは、がん患者が妊孕性消失の可能性について苦悩を感じたら心理専門職に紹介することが推奨されており、がん患者への心理支援のニーズが高まっています。

これを受けて2016年から、日本生殖心理学会は日本がん・生殖医療学会と共同で「がん・生殖医療専門心理士」の養成を始めました。がん・生殖医療専門心理士は、がん告知という大きなストレスと妊孕性の消失という二重の危機を抱えた若年がん患者の心理的アセスメントを行い、必要なサポートおよび正しい医療情報の提供や理解を助け、家族間調整などを行いながら、妊孕性温存の自己決定を支援します。それだけでなく、がん患者の治療段階やライフステージに応じた援助を行えるように実践的な力を付け、がんサバイバーのQOL向上に貢献できる人材の育成を目的としています。

がん対策推進基本計画第4期では、妊孕性温存療法について適切な医療を受けられる体制を充実させることになりました。研究促進事業ではありますが、妊孕性温存とその後の生殖補助医療の治療費に対して条件を満たす場合に国からの助成金を患者が受け取れるようになりました。そして、妊孕性温存療法実施医療機関では、患者への情報提供、相談支援、精神心理的支援を行うことが条件となり、日本産科婦人科学会の認定要件では、がん・生殖医療専門心理士等が常勤することが望ましいとされています。そのほか、2022年4月保険改定で「がん患者指導管理料ロ」として公認心理師のがん患者心理支援に保険点数が算定できることになりました。こうした動向から心理職が小児・AYA世代の妊孕性温存やがん治療中・治療後の性腺機能低下や妊娠などに対する不安や困り事を聴取し支援することも増えてくると予想されます。

現在、がんと生殖両方の医療、及び心理に精通した専門の心理士はわずかであり、その育成が求められています。このような養成課程は世界的にみても例が無く、国内外で高い評価を受けております。がん・生殖医療のサブスペシャリティーを身につける事は専門家としての活動の幅を広げる事に役立つでしょう。

なお、このコースは専門的医療を学び、臨床現場で活動できる人材を育成する養成講座となっています。知識として学びたい方には負担が大きいと思いますので、申し込みの際によくご検討くださいますようお願い申し上げます。


2024年度 ( 第8期 ) がん・生殖医療専門心理士 養成講座 概要

共催日本生殖心理学会 ( JSRP )  理事長 古賀 文敏
日本がん・生殖医療学会 ( JSFP ) 理事長 髙井 泰
目的
生殖医療基礎コース
生殖医学の基礎的な知識や不妊体験者の心理、体外受精などの高度生殖医療技術について学びます。
がん・生殖医療専門コース
がん・生殖医療において頻度の高い乳がん・婦人科がん・血液がん・泌尿器がんを取り上げ、がん医療と妊孕性温存の実際を解説します。がん患者への援助技術として、心理アセスメント、心理療法、社会支援、倫理問題などの講義を行い、がん・生殖医療の実践介入、心理教育、グリーフセラピー、家族アプローチなどの演習を行います。
実施形式Web上のオンデマンドで学ぶ eラーニング講義と、集合型のスクーリング演習を組み合わせて実施します ( 状況によってはオンライン演習に振り替えとなる可能性もあります )。
特色
  • 生殖医療基礎コースと、がん・生殖医療専門コースの 2コースに分けて実施します。
  • 生殖医療基礎コースは、生殖医療施設に勤務する臨床心理士のみならず、一般の心理臨床家が不妊患者に対応するための基礎知識を提供するものとします。
  • 生殖医療基礎コース修了者には、生殖医療基礎コースの修了証を授与し、がん・生殖医療専門コースの受講を可能とします。
  • がん・生殖医療専門コースは、生殖医療施設で勤務する、あるいはがん・生殖心理の専門家として活動するための専門的知識と技能を修得するものとします。
  • 生殖医療基礎コース及びがん・生殖医療専門コースの両方を修了した場合にがん・生殖医療専門心理士認定試験の受験資格を得られるものとします。
講師講義は医師、研究者、臨床心理士、看護師ほか、各分野の第一人者にお願いしています。
認定試験生殖医療基礎コース、がん・生殖医療専門コースの講義と演習 ( 2/3 以上の出席 ) を経て、認定試験を行います。
( 両コースを同年度に履修することもできますし、2年に渡り習得することもできます。例えば、1年目に生殖医療基礎コースを受け、2年目にがん・生殖医療専門コースの受講も出来ます。その場合、認定試験は両コース終了後に受ける事になります。)
認定試験は筆記試験と面接 ( 口述 ) 試験があり、一定の合格基準が定められています。
認定日本生殖心理学会、及び日本がん・生殖医療学会の両学会の認定資格となります。
( 5年毎に更新 )
認定試験合格後に、がん・生殖医療外来陪席実習を行います。合格後に日程をお知らせします。
*認定後は、両学会が継続研修支援を続けていきます。各がん治療のアップデート、精子組織凍結などの最新医療知識、全国のがん・生殖医療地域ネットワークや職種間連携などの実践的な取り組みについて、学会講演や継続研修を行っていく予定です。

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