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第21回 日本生殖心理学会・学術集会 開催のご案内 

ご挨拶

  近年医療の分野でも患者自身による意思決定が重視されるようになってきています。医療においては、患者にとって辛い決断や妥協を強いられることも稀ではなく、こういった時に意思決定をする上で、患者が適切なタイミングの必要で十分な情報提供はもちろんのこと、本当に患者が望むものを冷静になって、自らの治療後の生活までをイメージして考えることが求められます。

  すなわち、単なる医療情報の羅列だけではなく、患者の心理状況に寄り添った支援により、後悔がない選択をできるような支援が望まれます。

  生殖医療に関しては、不妊治療をするかしないかの選択、治療のステップアップに関する選択、治療の終結に関する選択、などがあり、それぞれのポイントで十分に考え、納得した選択をする必要があります。一方で、治療の開始においては、専門施設以外で行われることも多く、十分な情報提供や意思決定が適切に行われていない場合も少なくないと思われます。こういったポイント毎の意思決定支援が適切にされていないことが、その後のステップアップや治療終結などの選択を困難にする要素ともなり得、医療情報の提供と心理支援による意思決定を適切に行う上で、医師、看護師、心理士の協力体制は非常に重要となります。

  人工授精や生殖補助医療が保険適応、がん等患者に対する妊孕性温存医療に対する公的助成金制度の開始などは、生殖医療開始やステップアップを考える患者にとって大きな福音となったが、同時にその後の治療につながる連続性のある心理支援の重要性がますます重要となってきたと思われます。

  今回の学術集会においては、「多職種による意思決定支援のあり方を考える」をテーマとさせていただき、生殖医療におけるさまざまな場面での意思決定支援とその後の心理支援について、多職種連携、資材の活用、心理支援における工夫や課題などの視点から議論し、明日からの日常臨床や研究におけるモチベーションアップにつながるような会にしたいと思います。

  第21回 日本生殖心理学会・学術集会を主催し運営いたしますに当たり、本来ならば学会参加費で学会運営を賄うところですが、諸般の事情により各種経費を必要とすることから、ご協賛などのご援助を賜りたくお願いを申しあげる次第です。諸経費ご多難の折り、誠に恐縮でございますが、本学術集会の趣旨をご理解いただき、ご協力を賜りますようお願い申しあげます。

  末筆ではございますが、貴社の益々の御発展を心よりお祈り申し上げます。

開催概要


日本生殖心理学会 第21回 学術集会 プログラム

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